梅雨でも洗濯物が素早く乾く。雨の日の部屋干しワザ

更新日:2024年06月24日 2,920 PV

毎年、夏が来る前に必ずやってくる梅雨のシーズン。ジメジメとした天候が何日も続き、「なかなか洗濯物が乾かない」、「生乾きの洗濯物が臭い」など、梅雨ならではの洗濯の悩みがあちこちで聞かれます。

今回は、家の中でも素早く洗濯物を乾かすコツや便利な部屋干しグッズなど、雨のお洗濯が楽になる情報をお届けします。

目次

梅雨の洗濯は速乾がカギ。ポイントは5時間以内に乾かすこと

5月上旬頃からだんだんと梅雨入りし、6月には全国的に本格的な梅雨シーズンを迎えます。天候が悪い日には洗濯をしないという人も、さすがに何日も雨が続くとため込んだ洗濯物を放置するわけにはいきません。山のようにたまった洗濯物を持ってコインランドリーに走ると、同じように洗濯物をため込んだ人たちが列をなしていた…ということもあるでしょう。これからしばらく梅雨シーズンは続きます。コインランドリーの順番待ちで時間とお金を使うよりも、賢い部屋干し方法を取り入れて、梅雨の洗濯を乗り切りましょう。

しかし、雨の日の部屋干しには、嫌なイメージが付きまといます。「朝に干した洗濯物が夜になってもまだ乾かない」、「洗濯物からイヤーな匂いが漂ってくる」などなど、梅雨の時期の洗濯は一筋縄ではいきません。洗濯物がうまく乾かないだけで、家事のストレスが大幅にアップ。生乾きの臭い服を見て、気分までどんよりとしてしまいます。では、そもそも部屋干しは、どうして洗濯物がこんなに乾きにくいのでしょうか?

洗濯が乾きやすいのは、風のあるからりと晴れた日。「日照時間の長さ」「湿度の低さ」「風通し」の3つが、洗濯物を素早く乾かす大きなポイントです。風が気持ちよく吹き向けるカラッとした天候の元では、早ければ2時間、遅くても4時間ほどあれば、洗濯物が乾くといわれています。

一方、梅雨になると、12時間たっても衣類が乾かないことも。梅雨は雨の日が多いために日照時間が短くなりがちで、湿度も当然高いのが特徴。また、部屋干しというほぼ無風の環境で洗濯物を干すことになります。つまり、梅雨には洗濯物が乾きにくい悪条件がすべてそろっているのです。特にジーンズやフード付きパーカー、バスタオルなどは乾きにくいアイテムのトップ3。いつまでたってもどこか湿っているような生乾きの状態で、例のいやな匂いが漂ってくることもあるでしょう。

その匂いの正体は「モラクセラ菌」という雑菌。水分のある場所で繁殖し、人の皮脂や汚れなどをエサに、時間がたつにつれ増殖していきます。洗濯物が生乾きの状態では、服に残った皮脂のカスと水分で、「モラクセラ菌」がみるみる繁殖してしまうのです。洗濯物を臭くしないためには、できるだけ早く乾かして菌の繁殖を食い止めるよりほかありません。「社団法人におい・かおり環境協会」の発表によれば、5時間以内に洗濯物を乾かすことで、この匂いを抑えることができるそう。

そう。梅雨の洗濯を成功させる重要ポイントは、部屋干しで5時間以内に乾かすことなのです!

場所・干し方・空調で洗濯物が速く乾く

梅雨の洗濯を快適にこなすためには、まず、部屋干しの環境を整えましょう。ここでは、家の中の乾きやすい場所に洗濯物を干す、干し方を工夫する、扇風機やエアコンなどの空調機器を上手く活用するなど、部屋干しの基本的なテクニックをご紹介します。

空気の流れがある場所に干す

窓の周辺や使っていない部屋の片隅に洗濯物を干すのはNG。そういった場所は空気の動きがほとんどないため、部屋干しには向きません。つまり、洗濯物が乾く条件の一つである「風」が全くないのです。できれば、人の往来が多く空気が動きやすいリビングなど、風の流れが発生しやすい場所を選んで、洗濯物を干しましょう。

衣類と衣類の間隔をあけて、ゆったりと干す

洗濯物の干し方にもコツがあります。一番避けたいのは、洗濯物をぎゅうぎゅうに詰めて干してしまうこと。素早く乾かすためには、なるべく風が通るように、ゆったりと間隔をあけて洗濯物を干すのが鉄則です。また、長いものの次は短いもの、分厚い物の次は薄い物というように干し方を工夫したり、風が通りやすいアーチ型になるよう、洗濯物を並べて干したりなど、干す順番や形にも工夫を取り入れましょう。また、ジーンズやズボンなどは、裏返しにして返して干すと、縫い目部分やポケットなどの細かな場所が乾きやすくなります。

除湿機やエアコンを活用する

湿度を低くすることは、洗濯物が乾く条件の一つ。除湿機やエアコンの除湿機能を利用して、部屋の中のジメっとした重い空気をからりと軽く変えてしまえば、洗濯物もよく乾きます。最近では、衣類用の乾燥除湿機も販売されていますので、住宅事情などで外干しができない人や部屋干し派の人は、購入を検討してみるのもよいでしょう。また、乾くまでに時間がかったせいで、少し匂いがついてしまった時は、アイロンをかけて乾かしたり、短時間だけ乾燥機にかけたりすると、臭いが消えることもあります。

扇風機やサーキュレーターで風を起こす

サーキュレーターや扇風機を使用し、風を起こして部屋の空気の循環を良くすると、洗濯物が速く乾きます。使用時は、水分がたまりやすい洗濯物の下部に風が当たるようにするのがコツ。また、扇風機やサーキュレーターがない場合は、部屋の換気扇を回しておくだけでも効果があります。湿った空気を部屋に滞らせず、フレッシュな空気を送り込みましょう。

部屋干しの強い味方! 梅雨の洗濯が楽になるおすすめアイテム

洗濯用洗剤、便利な物干しグッズ、乾きやすい衣服や下着など、梅雨に活用したいお役立ちアイテムが続々登場しています。自分の生活スタイルや好みに合ったグッズを見つけて、梅雨のお洗濯にぜひ活用してみましょう。

防臭・抗菌・速乾の洗剤を選ぶ

多種多様のニーズに応えるバラエティ豊かな洗濯用洗剤が各メーカーから発売されています。梅雨の季節に注目したいのは、除菌・抗菌効果や防臭・消臭効果が期待できる洗剤や柔軟剤で、部屋干し用として販売されているものも多数あります。中には洗濯物が速く乾く速乾性が期待できる洗剤も。商品の特徴をよく見比べて、自分の洗濯環境や衣服の種類に合ったものを探してみてくださいね。

エアコンハンガーなど、技ありグッズを使う

エアコンの送風口付近に取り付けるエアコンハンガーを利用すると、洗濯物が驚くほど速く乾きます。商品の特徴上、たくさんの量を干すことはできませんが、すぐに乾かす必要があるときや、乾きにくいものをしっかりと乾かしたい時にとても便利です。また、大量の洗濯物を干すときは、部屋の壁に取り付けられる室内用の物干しワイヤーがおすすめ。部屋いっぱいを使用して洗濯物が干せますし、利用しない時はワイヤーをコンパクトに片づけることができます。家族構成や部屋の間取りを考えて室内干し用の便利グッズを利用すれば、雨の日の洗濯がうんと楽になります。

速乾・防臭・抗菌機能のある衣服や下着を使う

乾きやすい衣類を身に付けるのも、梅雨の洗濯のコツの一つです。夏用の薄手の服でも、衣服の繊維や縫製方法などにより、乾きやすさに大きな差が出ます。また、毎日着る下着にも、速乾性の機能が備わっているものや、防臭抗菌効果があるものなど、さまざまな商品がそろっています。洗濯物の乾きの悪さや不快な雑菌臭に悩んでいるなら、衣類や下着そのものを見直すのもおすすめです。

洗濯の技とアイテムで梅雨のじめじめシーズンを乗り切ろう

梅雨には洗濯の悩みがつきものですが、湿度と風通しの二つの問題をクリアすれば、洗濯物を短時間で素早く乾かすことができます。また、雑菌臭が発生する限界リミットとなる5時間以内で乾燥を終わらせるには、部屋干しの基本的テクニックを押さえつつ、便利な洗濯グッズを併用するのがコツ。自分の家の間取りや、家族構成、ライフスタイルなどを考慮しながら、自分に合ったアイデアを取り入れてみましょう。

また、下着や靴下、肌着類などは、速乾・抗菌・防臭などの機能を持つものがおすすめです。直接肌に触れるものだからこそ、素早く乾いて着心地もよい、快適なものを選びましょう。洗濯の悩みから解放されると、梅雨の日も気分はカラっと晴れ晴れ。洗濯のストレスが大幅に軽減され、快適な気分で家事がこなせますよ。

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この記事を編集した人

林 カオリ

合同会社パブリスプラス代表。執筆者・編集者。日本とオーストラリアの両国で20年以上の執筆・編集経験を持つ。現在はオーストラリア生まれの自由過ぎる子供に振り回されながら、関西を拠点に執筆活動を行う。大人の女性に向けた等身大のコラムや各種取材記事、国際性を生かした海外関連記事が得意。著書に「変身 大人のからだは下着次第」(ブイツーソリューション)がある。知的財産管理技能士(3級)

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