子どものアトピーの改善にお役立ちの下着と肌の関係
暑がって下着を着たがらない子どもも多いですが、ひっかき傷が目立つ乾燥肌の子どもやアトピーの子どもにとって、下着は症状が楽になり、本人もストレスが軽減されることをご存知ですか?
今回はアトピー改善に一役買ってくれる下着や下着の素材について紹介したいと思います。
目次
夏場は子どもに下着を着せる?着せない?
子どもは汗をよくかくため、汗を吸わせる目的で下着を着せますが、昔に比べ夏場の気温は年々高くなっています。現代の夏日に、子供に2枚も服を着せるのは酷なので、最近では幼稚園の先生も下着はいらないという方も多いそうです。
また、子どもは大人より体温が高め。体温調節も未発達なため基本は暑がりです。着こみすぎても子どもの体調不良の原因になってしまいます。
汗をよく吸うTシャツを着せ、汗で濡れたらすぐに着替えさせる。子どもはこれで十分なのかもしれません。
アトピー体質の子どもには下着(袖あり)が効果的!
さて、夏場の子どもに下着は必要がないと言いましたが、乾燥肌、敏感肌、アトピー体質の子は真逆。むしろ着せてください!
「綿がいい」とはよく聞きますが、実際に衣服で綿100を探そうと思うと、種類がずいぶん減ってしまいます。そこで活躍するものが下着です。
衣服が直接肌に当たらないように間に挟む下着ですが、これだけで大分かゆみは減ると思います。ですが、キャミソールやタンクトップだと衣服に当たる腕の部分や肩紐の部分がかゆくなったり、脇汗であせもがかゆく感じたりすることも。そこで、袖ありの下着がおすすめです。
衣服から見えてしまう場合は仕方ないとして、それ以外の時は半袖、長袖の下着を着るとぐんと楽に感じます。また、「かゆいときは寝ている間や無意識で掻いてしまって、気づいた時には傷だらけ」「よく血が出ている」というときも、袖があると爪が直接肌に当たらず緩和することができます。
冬場はヒートテックや発熱系のインナーなしではいられない!というときも、その下に長袖の下着を挟むことで化繊素材が直接肌に当たらず安心です。
下着の素材について
アトピー体質の子どもには下着を着せてあげてほしいと話しましたが、子どもの下着でよくあるギモンにお答えしたいと思います。
1)化学繊維の下着がダメなわけは?
アトピー体質の子どもの肌はカサカサに乾燥しています。化学繊維(レーヨン、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタンなど)の下着は速乾性が高いため、肌の水分を吸い取って、乾燥を加速させてしまいます。これが乾燥肌の子ども、特にアトピーの子どもにとっては悪化の原因に。繊維の表面はなめらかなので着た瞬間は不快感が少ないのですが、着続けているうちに症状が悪化するので注意が必要です。また、化学繊維は静電気を起こしやすく、その刺激もかゆみを招く一因となります。
2)そもそも何で「綿がいい」って言うの?綿以外はどんな下着がいいの?
「綿(コットン)」は吸湿性・吸水性にとても優れた素材です。子どもは大人よりたくさん汗をかくので綿の下着が効果的です。また静電気をためにくい素材でもあるので、薄くて敏感な子どもの皮膚にやさしい素材です。
綿の他に「シルク(絹)」もおすすめです。吸湿性、放湿性、速乾性に優れ、人間の肌に近いたんぱく質でできているため肌にやさしい素材です。天然繊維なので肌への刺激も少ないです。
3)綿素材なのにかゆい!その原因って?
下着を着ていてかゆい!と子どもが訴えるなら、それは下着の構造が問題かもしれません。タグが肌をひっかいていませんか?縫い目が当たる部分を掻いていませんか?敏感肌用の下着を選ぶ際には、以下の点に注目してみてください。
・縫い目やタグが肌に当たらない設計になっている
・縫い糸も天然素材
・ゴムが太く、肌に食い込まない
素材だけでなく、構造にも注意して下着を選んでみてくださいね。
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下着を見直すほかに、乾燥肌の子どもやアトピーの子どもの体質改善に効果的なことは「全身の肌を徹底的に保湿する」「食生活を見直す」ことです。
・全身の肌を徹底的に保湿する
アトピーの子どもは言わずもがな、カサカサ肌気味の子どもも徹底的に全身を保湿してください。そうすることで、乾燥を防ぎ、かゆみを抑えます。また乾燥した肌、掻いた後の肌は、皮膚のバリア機能がかなり低下しています。バリア機能が高い健康な皮膚ならダニ・ホコリ・食べかすなどの異物が体内に侵入することはありませんが、バリア機能が失われた肌は異物が皮膚から体内に侵入してしまい、アレルゲンとなってアレルギー反応が起こってしまいます。これを防ぐためにも、保湿剤を使って皮膚のバリア機能を補ってあげることが大切です。
・食生活を見直す
アトピーを悪化させる食べ物として、「揚げ物料理・ファストフードなどの油を多く含む食べ物」「脂身の多いお肉」「甘いお菓子」「食品添加物を多く含む加工食品」などが挙げられます。ただ、アトピーを悪化させる食べ物は、「一生食べてはいけない」というものでもありません。「摂りすぎ」「食べ過ぎ」に注意して栄養バランスが取れた食事を心がけることが大事です。
まとめ
今回は乾燥肌の子どもやアトピーの子どもにとって良い下着についてでしたが、いかがだったでしょうか。
私自身生まれつき酷いアトピー持ちで、今になって思えば、一番酷い時期だった学生時代に「もっと下着に気を使っていれば楽だったのかな」とか「もっと保湿しておけば少しでもマシだったかな」と思うことがよくあります。周囲は「掻いてはいけない」と注意しますが、本人も掻きたくて掻いているのではなく、ほとんど無意識で肌に手が伸びています。そこに親が指摘すると、ストレスを感じてもっとかゆくなるという悪循環になることも。
少しずつ、出来る範囲から子どもの肌を気遣ってあげてみてくださいね。
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