おやじだけじゃない!日本発 男前マストアイテム「すててこ」活用術
少し前に大流行した「すててこ」。昔の「おじさん」なイメージとは違って、今では下着メーカーからだけでなくいろいろなアパレルメーカーからも様々な種類が開発され、夏には欠かせないインナー兼アウターの地位が確立されてきました。しかし、どうしても「すててこ」と聞くとバカボンのパパや親世代の白い「すててこ」を思い出してしまいます。
「すててこ」ってそもそも何?何語なの?と思う方も多いのではないでしょうか。実は一年中履くものだった高機能な日本の伝統着。今回はそんな先人の知恵に注目し、現代版「すててこ」を上手に活用する方法を解説したいと思います。
目次
すててこ、いま、むかし
すててこって日本語?
最近では、脱おやじ臭さを狙ってか、「ステテコ」や「Steteko」のように表記されることも多いのですが、皆さんこの面白い言葉の語源はご存知でしょうか?当社の会社名の一部になっている、この言葉。外来語のようですがれっきとした日本語です。1880年頃、初代三遊亭圓遊が「捨ててこ、捨ててこ」と言いながら、着物の裾をまくり踊る芸「すててこ踊り」の際に着物の裾から見えていた下着を「すててこ」というようになったという言い伝えがあります。
元々は着物、袴の下にはく男性用肌着として明治時代(19~20世紀)に誕生したものです。
すててこ、実は万能下着だった
「ももひき」や「さるまた」とは違い、幅広で肌に密着しない和装の下、ズボン下に履くもので主に夏の暑い時期の汗を吸い取る役割や寒い時期には防寒効果もあったとされます。最初は着物や袴の下に履かれていましたが、洋装文化に変わっても汗取りの目的でズボンの下に活用していたそうです。
当時はクレープ生地と呼ばれる、表面に凹凸があるのが特徴で吸汗、速乾、涼感に優れたこの生地を利用して作られていました。最近ではこのような効果が見直され、下着メーカーだけでなくアパレルメーカー、量販店なども加わってスーツの下のズボン下、部屋着としてバラエティ豊かなオシャレ「すててこ」が浸透しています。
すててこ、履いてこ!
そんな、和装文化から生まれた「すててこ」。部屋着はいいとしても、「暑い時にズボン下に履くなんて、もっと暑くなるのでは?」と疑問に思うかもしれません。しかし、これは下着のパンツやシャツと同じ原理です。アウターと肌の間に下着をはさむことで、汗取り、蒸れ対策、それに加えて、なんとスーツなどのアウター生地を守る経済効果も。特にスーツで、キュプラなどの下地が汗ばんだ肌にまとわりつくのはとても不快です。しかも蒸れた状態で電車や車に乗るとスチームアイロンのような作用で強固なシワがアウターに残ることも。高温多湿の日本の気候にぴったりの「すててこ」、これを使わない手はありませんね。
「すててこ」が向いている人
ズバリ、最も向いている人は日本でスーツを日常着る必要がある忙しいビジネスマンです。夏でもジメジメした気候でスーツをほぼ毎日着用しなくてはいけない人こそ、発汗、蒸れ対策をする必要があります。
しかもアウターを守る機能もある「すててこ」。生地を傷めにくく、クリーニング代も節約できる優秀下着はスーツ族の隠れたマストアイテムです。しかも仕事から帰宅してスーツを脱げば、即、部屋着に早変わり。このような楽ちんさも魅力的です。
男前な履き方は直ばき
「すててこ」の下に下着を履くのかどうか?ということは悩む人も多いのではないでしょうか。しかし基本的に「すててこ」は下着です。ということは、ロングトランクスのように直ばきでいいということになります。ズボン下として、和装やスーツの下に履く場合は、そのまま「すててこ」を履く方が機能を最大限に活かせます。春夏の下着の重ね履きはどうしても蒸れてしまうものです。ただ、部屋着としてとなると、家族構成にもよりますが、下着を履いたほうがいい場合もあるでしょう。
すててこって、男性だけのもの?
「すててこ」は主に男性用下着から生まれた快適下着。しかし和装では女性用の「下ばき」がありますね。これは「すててこ」と同じ汗取りと保温の目的があります。若干デザインと名前は違うものの和装の下に履く、という同じ機能の下着です。ですから女性でも下ばき代わりに、もしくは現代風に快適ルームウェアとして「すててこ」を十分に活用できます。
女性からの注目度
近年に現代版「すててこ」が登場してからは、女性からも熱い支持を得て、女性用も開発されています。特に女性用は主にルームウェアとして開発されており、おしゃれなものが多くてワクワクしますね。彼氏や旦那さんと一緒に男性用「すててこ」をサイズ違いでそろえても楽しいかもしれません。普段の和装や夏の浴衣を着る時にも大活躍するでしょう。
汗かきキッズにも、すててこ?
もちろん、汗取り機能バツグンの「すててこ」。汗かきな子供にもぴったりです。スパッツやストレッチパンツのように肌に密着しないのが快適さのポイント。子供達には素材重視のかわいい素敵なものが出回っています。やはり素材はオーガニックコットンや綿クレープ、ガーゼなどのものが敏感肌にはオススメです。
まとめ
おばあちゃんの知恵ならぬ、おじいちゃんの知恵。湿気の多い日本の風土にピッタリの快適な「すててこ」。意外な経済効果にも驚いた方が多いのではないでしょうか。あの白い伝統的なデザインだとどうしてもおじさん臭いイメージがしますが、機能性はバツグン。日本の伝統着が現代版のおしゃれなデザインでしっかりと次世代に引き継がれるのは、文化が伝え継がれるという意味でもとてもよいことだと思います。そして何よりとても楽ちん快適で、一度履くと病みつきになります。おじいちゃんからお孫さんまでファミリー全員で「すててこ」の良さを実感してみてください。
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